岡山駅から徒歩3分の諸國眞太郎クリニックでは、不整脈の種類や症状、発症の背景を丁寧に評価したうえで、患者さん一人ひとりの状態に合わせた診療を行っています。
このページでは、狭心症について「どのような病気なのか」「どのような症状が現れるのか」といった基本的な情報を分かりやすく解説するとともに、当院における診療の特徴についてご紹介します。
狭心症とは、心臓の筋肉である心筋に十分な血液や酸素が行き渡らなくなることで、胸の痛みや圧迫感などの症状が現れる病気です。主な原因は、心筋に酸素や栄養を送る血管である冠動脈が、動脈硬化などによって狭くなることです。
心臓は全身に血液を送り出すため、常に多くの酸素を必要としています。運動時や緊張時など、心臓の働きが強くなる場面では、より多くの酸素が求められます。しかし、冠動脈が狭くなっていると血流を十分に増やすことができず、一時的に心筋が酸素不足の状態(心筋虚血)に陥ります。これが狭心症の症状の原因です。
狭心症では、血流の低下は一時的であり、心筋そのものが壊死しているわけではありません。一方、同じ心臓の病気である心筋梗塞は、冠動脈が完全に詰まり、心筋が壊死してしまう命に関わる重篤な状態です。狭心症を放置すると、この心筋梗塞へ進行するリスクが高まります。
狭心症は、心筋梗塞の前段階として発症しているケースも多く、注意が必要な疾患です。

狭心症では、心筋への血流が一時的に不足することで、さまざまな症状が現れます。症状の出方には個人差があり、必ずしも胸の痛みだけが現れるとは限りません。
狭心症で最も多い症状は、胸の中央から左側にかけて感じる圧迫感や締めつけ感です。鋭い痛みというよりも、「重苦しい」「押さえつけられる」といった不快感として自覚されることもあります。
労作性狭心症では、体を動かしたときに症状が現れ、安静にすると数分以内に改善するのが特徴です。また、痛みや違和感が左肩や左腕、首、あご、背中、みぞおちなどに広がることがあり、これを放散痛と呼びます。肩こりや胃の不調と誤解され、心臓の病気と気づかれにくい場合もあります。
胸の痛みがはっきりしない場合でも、息切れや呼吸の苦しさ、疲れやすさとして症状が現れることがあります。特に高齢者や糖尿病のある方では、このような非典型的な症状がみられることがあります。
労作性狭心症は、階段の昇降や坂道を歩く、重い物を持つなど、体を動かしたときに胸の痛みや圧迫感が出現し、安静にすると自然に改善する狭心症です。
主な原因は、冠動脈の動脈硬化によって血管が狭くなり、運動時に増加する心筋の酸素需要に血流が追いつかなくなることです。症状は数分以内でおさまることが多くなっています。
安静時狭心症は、夜間や早朝など、体を動かしていない状態で突然胸の痛みが起こる狭心症です。
多くの場合、冠動脈が一時的に強く収縮する「冠攣縮(かんれんしゅく)」が原因であり、冠攣縮性狭心症とも呼ばれます。労作性狭心症と同様の痛みがみられますが、運動とは関係なく発症する点が特徴です。
不安定狭心症は、狭心症の発作が頻回に起こる、痛みが強くなる、安静時にも出現するなど、症状が急激に悪化している状態です。
心筋梗塞の前触れと考えられており、急性冠症候群の一つに分類されます。放置すると短期間で心筋梗塞へ進行する危険性が高く、狭心症の中でも特に緊急性の高い状態です。胸痛が続く場合や、これまでと異なる強い症状が出た場合には、速やかな医療機関の受診や救急対応が必要です。
微小血管狭心症は、冠動脈の太い血管に明らかな狭窄が認められないにもかかわらず、心筋内の細い血管(微小血管)の機能障害によって起こる狭心症です。
胸の痛みが比較的長く続くことがあり、心臓カテーテル検査などでも異常が見つかりにくいのが特徴です。特に女性に多いとされ、命に直結することは少ないものの、症状が慢性的に続き、生活の質(QOL)を大きく低下させる場合があります。
狭心症の主な原因は、心臓の筋肉である心筋に血液と酸素を供給する冠動脈の血流が、一時的または持続的に低下することです。冠動脈の血流が障害される背景には、複数の要因が関与しています。
最も多い原因は動脈硬化です。動脈硬化とは、血管の内側にコレステロールなどが沈着してプラークが形成され、血管の壁が厚く硬くなる状態を指します。これにより冠動脈の内腔が狭くなり、安静時には問題がなくても、運動や緊張などで心臓の働きが強くなった際に、必要な血流を十分に確保できなくなります。
その結果、心筋が一時的に酸素不足に陥り、胸の痛みや圧迫感といった狭心症の症状が現れます。
冠動脈の一時的な収縮も狭心症の原因の一つです。これは冠攣縮(かんれんしゅく)と呼ばれ、血管自体が急激に縮むことで血流が低下します。
冠攣縮は、動脈硬化が軽度、あるいはほとんど認められない場合でも起こることがあり、安静時や夜間、早朝に症状が出やすいのが特徴です。特に安静時狭心症や冠攣縮性狭心症では、この機序が中心となります。
心筋内の細い血管の機能障害も狭心症の原因となることがあります。これは微小血管狭心症と呼ばれ、冠動脈の太い血管には明らかな狭窄がないにもかかわらず、微小血管が十分に拡張できないことで血流が低下します。
このタイプは一般的な検査で異常が見つかりにくいーク、特に女性に多い傾向があるとされています。
狭心症は、単一の原因によって発症する病気ではなく、血管の器質的な変化や機能的な異常に加え、生活習慣や全身状態などが複合的に関与して発症します。そのため、原因を正しく理解したうえで、適切な検査と治療を行うことが重要です。

狭心症が疑われる場合には、症状や経過を丁寧に確認したうえで、心筋の虚血や冠動脈の状態を評価するため、必要に応じて段階的に検査を行います。狭心症は発作が一時的で、症状のない時には異常が見つかりにくいこともあるため、複数の検査を組み合わせて総合的に診断することが重要です。
まず行われるのが、問診、血液検査、安静時の心電図検査です。
問診では、胸痛の性質(締め付けられる感じ、圧迫される感じなど)、症状が出現する状況や持続時間、安静にすると改善するかどうかなどを詳しく確認します。
血液検査では、貧血の有無に加え、心臓への負担や、心筋に障害が起きていないかを示す指標を確認します。
安静時心電図では、発作中であれば心筋虚血を示す変化が認められることがありますが、症状のない時間帯では正常となる場合も少なくありません。
ホルター心電図検査では、携帯型の小型心電図計を24時間装着し、日常生活中の心電図を連続的に記録します。
短時間の心電図検査では捉えられない、就寝中や明け方に発作が起こるタイプの狭心症、特に冠攣縮性狭心症の診断に有用です。また、胸部症状と同時に不整脈が起きていないかを確認することもでき、症状の原因を詳しく調べる目的で行われます。
労作性狭心症が疑われる場合には、運動負荷心電図検査が行われます。
トレッドミルや自転車エルゴメーターを用いて心臓に負荷をかけ、運動中や直後の心電図変化や症状の出現を評価します。運動によって心筋虚血が生じた場合、特徴的な心電図変化や胸部症状が現れることがあります。
心臓超音波検査では、心臓の動きや心筋の厚み、弁の状態などを観察します。
心筋虚血が起こると、心筋の動きが一部低下することがあり、狭心症の評価に役立ちます。必要に応じて、運動や薬剤による負荷を加えた負荷心エコー検査が行われることもあります。
心筋シンチグラフィは、放射性医薬品を用いて心筋への血流を画像化する検査です。
安静時と負荷時の血流を比較することで、心筋虚血の有無や範囲を評価できます。心電図や心エコーでは判断が難しい場合に、補助的な検査として用いられます。
冠動脈CT検査では、冠動脈の狭窄や動脈硬化、石灰化の程度を非侵襲的に確認できます。比較的体への負担が少なく、狭心症のリスク評価や精密検査として行われることがあります。
心臓カテーテル検査は、冠動脈の状態を直接評価できる最も確実な検査であり、必要性を慎重に判断したうえで行われます。
冠動脈の狭窄の有無や重症度を正確に把握でき、治療方針の決定に重要な役割を果たします。不安定狭心症が疑われる場合や、緊急性が高いと判断された場合には、速やかに実施されることがあります。
狭心症の治療は、症状の強さや狭心症の種類、冠動脈の狭窄の程度、全身の健康状態などを総合的に判断して行われます。多くの場合、まずは薬物療法を中心とした内科的治療が基本となり、必要に応じて専門医療機関での精密検査や追加治療が検討されます。

狭心症の治療の基本となるのが薬物療法です。心筋への血流を改善し、発作を予防することを目的として、次のような薬剤が使用されます。
狭心症の種類によって有効な薬剤は異なります。労作性狭心症では心臓の負担を軽減する薬が中心となり、冠攣縮性狭心症では血管のけいれんを抑える薬が主に用いられます。症状や生活状況に応じて薬剤を調整し、発作の予防と症状の安定化を図ります。
冠動脈の狭窄が高度で、薬物療法のみでは十分な症状の改善が得られない場合には、カテーテル治療などの専門的治療が検討されます。
心臓カテーテルを用いて狭くなった冠動脈を広げ、ステントを留置する治療は、血流を直接改善できる有効な方法です。また、不安定狭心症など緊急性の高い状態では、速やかな精密検査と治療が必要となるため、専門医療機関への紹介を行います。
狭心症の背景には、動脈硬化や生活習慣病が深く関与していることが多く、治療と並行して生活習慣の見直しが重要です。血圧、血糖、脂質の管理を継続的に行うことで、狭心症の再発や心筋梗塞への進行リスクを抑えることが期待できます。食生活の改善、適度な運動、禁煙なども重要なポイントとなります。
狭心症は、適切な治療と継続的な管理によって、症状をコントロールし、安定した日常生活を送ることが可能な疾患です。そのため、症状の変化を見逃さず、医師の指示に従って治療を継続することが大切です。

諸國眞太郎クリニックでは、狭心症の種類や重症度、冠動脈病変の背景、生活習慣、全身状態を丁寧に評価したうえで、薬物療法を中心とした内科的治療と生活習慣の改善を組み合わせた診療を行っています。
狭心症は、一時的に症状が落ち着いたとしても、動脈硬化や血管機能異常といった背景因子が残ることで、再発や悪化を繰り返す可能性がある疾患です。そのため、一度の治療で完結するのではなく、病状の変化に応じて治療内容を見直しながら、継続的に管理していくことが重要です。
定期的な通院では、血圧や脈拍、心電図、血液検査などを総合的に確認するとともに、胸部症状の有無や息切れの程度、日常生活における活動量の変化についても丁寧にお伺いします。これらの情報をもとに、薬剤の調整や生活習慣に関する具体的なアドバイスを行い、狭心症発作の予防と心筋梗塞への進行リスクの低減を目指します。
診療は、循環器専門医である副院長が担当します。虚血性心疾患をはじめ、高血圧、脂質異常症、糖尿病など、狭心症の背景にある疾患についても一体的に評価し、必要に応じて専門医療機関と連携しながら、精密検査や高度な治療を適切なタイミングで受けられる体制を整えています。
当院は岡山駅から徒歩3分とアクセスが良く、通院しやすい環境です。胸の違和感や息切れが気になる場合、健康診断で異常を指摘された場合など、気になる症状があれば早めの受診をおすすめします。お気軽にご相談ください。